
Phantom -Requiem for the Phantom- #26の視聴感想です。
操り人形。
自らの意思。
旅立ち。
遥かなる空。
夕焼け。
もう一度新しい明日を見たい。

■Aパート
試作型と量産型の対決が遂に!遂に!!遂に!!!
『生きる』という決意を示した玲二が…あれ?あれれ?覚醒してない感じ……(汗
エレンはファントムエフェクトまでもが発動!スイッチ完全に入ってるぜぃ!!
サイスの頭では狂乱な饗宴の開演に狂想曲が鳴り響いてるようです(笑
量産型がイロイロと迂闊過ぎますねぇ。アッサリ罠に嵌るとは(汗
エレンのサイス評があまりにヒドイ!いやその通りなんだけど!!(笑
サイスの思考を読めるエレンが相手をして、玲二は囮役かいっ!てっきりヤツを再び恐怖に歪ませると思ったのに!!
ちなみに『おとりやく』を変換したら『劣り役』が第一候補で妙に納得してしまった(マテ

シーンが変わったとたんにサイスの前に現れたエレンにビックリ。ここは間が大事だと思うのだけど(苦笑
サイスに向い脚本を全否定し、思考を読みきっているエレンに痺れるさ!ファントムアイに変化し、量産型とのナイフバトル開始!!
その頃、玲二は重機を相手に苦戦しておりました(ぉ
量産型二人を相手にしては流石のエレンも分が悪いかと思いきや……
……もしかして、全て計算尽くのことですか!?(唖然
サイスにナイフを投擲してからの一連の戦闘があまりにも美しい!対量産型戦闘アッサリ終了!!
それどころかサイスのファントム作成の欠点まで指摘するとは…お見事としか言えん!!(驚嘆

■Bパート
その頃の玲二は…依然重機を相手に悪戦苦闘。
『生きる』って決意が霞むほどボロボロなんですが……(汗
量産型の迂闊さに助けられるように燭台の下敷きにしてやっと一人。
血痕に導かれる不用意な量産型をオルゴールで注意を逸らせて始末。
死んだキャルにまで助けられるとは…あまりに情けない!!
もうファントムの名は過去の幻想なのか…ぬるい!ぬるいぜ玲二!!(汗
降参?なるほど。サイスがエレンを前にして余裕だったのはそういうことですか……
サイスが仕込んだアインは、あくまでも『操り人形』でしかなく、命令を免罪符とし殺していると。
心の脆弱さを敢えて残すことで、罪を意識させ反逆を封じている感じなのでしょうね。
高を括っていたサイスにエレンが言い放つ!
「貴方を殺します。貴方が憎いから。そして、あの人を傷つけた貴方を私は許さない。
……今の私には貴方を殺せます。サイスマスター!
……アインなんて呼ばないで!私は江漣!そう望まれ、そう生きる!!」
これが江漣として初めての意思の発露なのでしょう。誰かの為にではなく自分の為の意思。

天を仰ぐサイス…撃鉄を静かに引く江漣……轟く銃声――
「先に地獄へ行っていて……
私も…もう少し…あの人と一緒に……」
サイスは記憶の無いアインにとって、始まりであり全てであったのですよね。
玲二と出会い、アインからエレン、そして江漣となるまでは……
ある意味、自分自身を殺したことと同意なのかも。涙を浮かべ倒れたことも致し方ないかなぁと思う。
久しぶりなマグワイヤ。やっぱりハダカなのね(苦笑
なんか…カッコイイことほざいてますが…なんだかなぁ。
ここで何があったのか何も知らない野次馬な早苗達。
そこに残る足跡から二人の旅立ちを見送る美緒はスッカリ現地妻な雰囲気です(ぉ

――6ヵ月後
サイスの経歴から江漣の過去を調べあげたようです。
そして、辿り着いたのはモンゴルのウランバートル。江漣が以前気にしていたパンフの地ですね。
「貴女がモンゴルの子なら空を忘れるはずがない。
空も雲も貴女の血や骨の中に入っている。見上げてみれば分かる」
現地の人の言葉に従い二人で訪れた高原…その空の高さは江漣の心に響いたようです。

真赤に染め上げる夕暮れの空を見詰め万感の思いのふたりの姿。
玲二は『江漣の本当の笑顔を取り戻す』と新たな決意を胸に秘め――
江漣は『玲二に貰った名前と過ごした記憶』を生きる糧として――
二人の新しい生活が始まるものだと思っていたら……
………今のは……銃声?………え?……え!?…え!!
って!嘘だろう!?玲二が…倒れた!
事態に全く気付いてない江漣の笑顔が…なんて残酷なことか!!
インフェルノからの刺客だったのか!?これが『成すべき事』かマグワイヤ!!
真赤に燃えるような夕焼けが、今はもう鮮血のように思えてくるよ!
寝そべって見上げる無邪気な江漣が…大切な生きる支えが壊れてしまった……
┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛
終った後…暫く脱力してました……
いや…玲二の死はある意味必然だったのかもしれませんが……
まさか…あんな呆気ない最後だったなんて……
二人のファントムがどちらも殺気を感じ取れず…死んだことさえも分からぬ死とは……
玲二が倒れる瞬間のBGMの歌詞がまた皮肉だよね……
「何も感じないフリをして」ですよ……
長い間ファントムとして何も感じないように生きてきたはず。
決意を新たに『笑顔を取り戻す』ということは、いろいろな事を感じていこうとすることでしょう。
日本で虹に見惚れたときのような感情を自分が感じなければ、江漣だって感じるはずないのだから。
サイスを殺したことで全ての因縁を断ち切れたはずだったのに。
求め続けたものを手に入れ、新しく踏み出せるはずだったのに。
因果応報と言えばそれまでなのだけど……
何らかの形でのハッピーエンドをも許してはいけない程の業ということか……
一人残された江漣はどうなってしまうのか……
江漣にとって玲二の存在が未来への標だったろうに……
貰った名前と共に過ごした記憶だけを支えに明るい世界で生きていけるのか……
それとも…復讐を糧に闇の世界に戻ってしまうのか……
気になって仕方ないのだけど、これ今回が最終回なのよね……
まぐわいやのばっかやろーーー!(叫

■エンドカード(9/25追記)
一眠りしてから気付きましたが……
玲二の拳銃コルトガバメントに地獄からの使者(悪魔)の手の影が掛かっているんですね。
インフェルノとは決して救済されることのない地獄のことなのですから……
■いろいろな感想を読んで(9/27追記)
あの最後の場面についての賛否両論。さまざまな解釈の多さにビックリ。
自分は単純にマグワイヤの言葉から、インフェルノによる粛清、玲二死亡・江漣生存と思っていたのだけど。
中でも江漣による玲二殺害、欠けた花びらはリボルバーの弾倉表現というのには惹かれるものがある。江漣のセリフはよくよく聞けば意味深ですものね。
とはいえ、いろいろな想像はできるけど、結局答えはないわけだけども。
■総括
半年間の2クール、3部構成の長い物語もこれで幕となりましたね。
放送開始当初は単純かもしれませんが、アインとツヴァイの血塗られた悲しき恋物語となるのではないかと思ってました。
OPのアインとツヴァイが寄添いながら血塗られた手を繋ぎ歩いている場面でそう思ったんですよね(苦笑
1話なんて、なんせいきなりアインのメイドさんだったしなぁ(無関係(笑
全てを見終わってみれば「恋物語?なんだそれ?勘違いもいいとこじゃん!」ってな感じで、己の存在証明・存在意義を懸けた話となったのかなと思います。
江漣、玲二、キャル、クロウ、リズィ姐さん、サイスと魅力的なキャラが多くて困ります(笑
ダークホースはやはり美緒ママを推しておきたい(笑
この中でも江漣…いやアインとサイスの関係がとても重要なのではないかと思いました。
サイスから見ればアインはただの習作――ただの実験体だったのでしょう。
しかしアインから見たとき関係は一変するのではないかと思うのです。
からっぽのアインにとってサイスは自分の全て。自分自身であり父親だったのではないかと思います。孤児院の話がでたときよりそう感じました。
1部のでは本能的に身を挺してツヴァイから庇い、3部では自分の意思により涙を流しながら命を奪う……
この流れは一種の親離れではなかったのか…サイスも感激しながら死を受け入れたのは何処かで子の自立を喜んでいたのではないかと思わなくはないです。
アインとサイスが互いをどう思っていたのかはきっと、とてもフクザツだけども単純な感情なのかもしれません。
これは余談ですが…リズィ姐さんってその外見とは裏腹に何気に萌えキャラですよね?(ぉ
できる人なのに、大事な場面でのうっかり具合がなんとも言えない魅力だと思うのさ(笑
期待ハズレだったのは、志賀とマグワイヤでしょうか(ぉ
二人ともキレモノな感じがしていたのですが、扱いはとても残念なものになっていたような気がします。
志賀は小者化著しく、マグワイヤは殆ど出番なしのハダカ要員(マテ
物語は全体的にとても面白く、アクションパートでは引き込まれ、ラブコメパートでは悶え、シリアスパートでは涙しました。(ホントデスヨ
ただし、3部になってからがちょっと中途半端になった感じがありましたね。
もっと思いっきり学園コメディしても良かったんじゃないかと思います。キャルが絡んだときの落差をこれでもかと思い知らせるほどに(ぉ
それに、玲二弱体化が激しかったような…腑抜けたとは思いたくないので、江漣とキャルが男前過ぎた所為ですね。きっと(えー
欲を言えばですが、やはりファントム揃い踏み共闘戦線を見たかったです。
背中を預けあい乱舞する江漣とキャル。縦横無尽に敵を撃ち抜く玲二……う〜ん、見たかった!
何はともあれ。
半年間2クール『Phantom -Requiem for the Phantom-』を見させていただきました。
中には、こういうバッドエンドで〆る作品も必要だと思いますし、Phantomはそれが可能な作品だとも思います。
この終り方が、この作品として正しかったのか、きっと物議をかもすでしょう。
それでもここに至る物語は素晴らしいものであり、楽しめる作品でした。
関係者の皆さま、本当にお疲れ様でした。ありがとうございました。
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Phantomはゲーム(PS2)をやったことがあります。
ゲームと違い、アニメ第3章はちょっと脚本が上手くなかった気がします。
江漣、玲二はゲームではハッピーエンドを迎えますし...
玲二はへたれにはなりません...
機会があれば、ゲームの方もどうぞ。
リジィとクロウディアのキャラデザインが美化されすぎていて、おもしろいです。
このエンドもアリだとは思っていますが、やはり3人揃ったハッピーエンドが理想だったなぁとどうしても思っちゃいますね。
>キャラデザインが美化
見てきた。
へぇ〜クロウの声お姉ちゃんなのね(苦笑
それにしても…リズィがスゴイことになっとる(笑