CANAAN #12の視聴感想です。
幻。
宿敵。
光。
極限。
絶望。
真っ直ぐな愛は他者を傷つける。
■Aパート
現像したフィルムに写るカナンに不安を感じたらしいマリアはダッシュ!
呆気に取られるユンユン。何か悟ってしまったような御法川は…ホントいい方にキャラが変わったよなぁ(ぉ
他人の激情を色ではなく、心で感じ取ったカナンは『自分の心』を持て余しているよう。
今までなかった『感情からの震え』はまるで恐怖を感じているようですね。
駆けつけたマリアが手を繋ぎ傍にいても…どこか擦れ違っているような二人。
何かを言って欲しいというカナンと言ってあげたくても言葉のないマリア。
マリアは耐えられず手を離し、誤魔化すように空元気を見せる。
マリアと一緒なら…カナンと一緒なら……何とかなると互いに信じ込むように……
車が故障したため御法川以外は列車で戻ることに。
棄てていけないのはサンタナとハッコーの形見だからかなぁ……
ユンユンが明るくて元気なのが救いですね。この漂う閉塞感を打破してくれる。
まぁ…ういてるっちゃぁういてるのだけど(ぉ
突如止まった列車に、カナンの脳裏にあの日のことが過ぎっていく……
シャムが死んだ日――警戒警戒警戒!飛び出したカナンはあの日のような異常な感覚を察知!
聞こえる銃声は現実のものか…それともあの日の幻聴なのか!?
突入したその車両には……突然シャムの姿が!?
それだけなくカナンの前で死んでいったモノたちが!!
ユンユンが張り切るぜ!マリアを守ると張り切るぜ!コレでもボナーなんだぜ!?(ぉ
しかし…そこに現れたのはアルファルド!ユンユン精一杯の虚勢で頑張りました(笑
アルファルドはカナンのことをよく理解してますね。
「カナンは守るべき光がある状態が最も強く、そして恐ろしい。
……自分の全てを理解し、愛してくれる存在があって、初めてアイツは真の力を発揮する」
あのフィルムのカナンの表情があらゆる感情を表したものだとマリアは理解したようです。
……それに気付いただけでも凄いことだと思うのだけどねぇ。
カナンを責めるハッコーは銃口を向けただけで死んでしまう。
彼らは…カナンの罪悪感の顕在化なのか……?
シャムの発する言葉もカナンがレクチャーされた基礎ではないのか?
カナンが見たモノは射殺された乗客たち。
残りの乗客は全て降ろし列車は走り出したようですね。
カナンはいつの間にか、心に傷がつけば痛みが生まれる『普通の女の子』になってしまったかのよう。
アルファルドがマリアに望むのはカナンが真の力を発揮する為の起爆剤となること。
選択肢のない中でマリアが出した交換条件は『アルファルドの写真を撮る』こと。それが『見る』と決めたマリアが唯一できること。
鋭敏な感覚が別のモノを見せシンプルな真実を見失う。
このシャムの忠告は……
ありのままを見ないとあの日の二の舞になるということなのか!?
「大沢マリアの目で貴女を見たいんです」
これからもカナンの隣を歩く為に……
写真を許可したアルファルド。ファインダーを向けるマリア。しかしアルファルドの手は懐に伸びて……
――轟く銃声
あの日も光から――シャムから離れた……
そして今もたったひとつの光から離れてしまった…後悔……
■Bパート
カナン激走!光を失わない為に!守る為に!!
そこにいたのは……またしてもシャム!?
脳裏を過ぎるシャムの言葉――アリノママヲミツメロ。
そこにいたのはアルファルド!そういえば彼女の色はシャムと同じでしたね。
思わず、感覚に頼らずマリアとユンユンの所在を問い質したのは変化の兆しかな?
点々と続く血痕にはマリアの色が弱々しく明滅している……
撃たれたマリアは自分がカナンに何を見ていたのかを悟ることに……
ただ求め続けただけ。強く凛々しく特別であり続けることを。奇跡の光であり続けることを――
そして、ユンユンはマリアを守ると燃え上がりますが……
爆弾発見!どうする?どうするよ!?(アワテフタメキ
カナンとアルファルドの激しい戦闘が開始される!
「私はシャムの理想通りに強くなり、理想通りに過去を我が物とした。
復讐を糧に何処までも舞い上がる空を舞う蛇」
「違う!シャムは言った!
復讐からは何も生まれない。憎しみから生まれた兵士はただの敗北者だと!」
個性に合わせた言いようだったのか、それともカナンという奇跡の才能に出会い考え方を変えたのか……
シャムから授かった技術と名前。それは互いの存在証明を懸けた戦い。
「そう…少なくともお前が現れなければ、シャムはあの場で死ぬことはなかった」
う〜ん…結局はカナンへの嫉妬ということですか?(ぉ
新たな才能に目を向け自分を棄てたシャムを手に掛け、シャムだけでなく名前も奪ったカナンも憎んだというように聞こえるのですが…(汗
蝶の様に舞う!蜂の様に刺す!!
アルファルドの美しい身体の動きをみるとリャンが惚れるのも分かるよね(ぇ
失ってしまった光…求め続けてやっと手に入れた光…マリア……
マリアはいい匂いで…優しくて…温かくて…もう失うわけにはいかない光!
夢のような幻と容赦ない現実の切り替えがあまりにスバラシイ!
カナンの幻想を一瞬にして破壊するアルファルド!
「赤ん坊と同じだよお前は……
何かを激しく欲するだけで駆け引きを知らず、その真っ直ぐな愛は確実に他者を傷つける」
「そうカナンは赤ちゃん……
全てを受け入れ、全てに拘ることなく、そして私を無条件に愛してくれた。
カナンが普通の女の子になったら、今の私は無力で貴女を受け止めることが出来ない」
奇しくもアルファルドとマリアは同じ結論に達し、自己嫌悪中のマリアはアルファルドの言葉通りの状況になっておりますね。
これがまたいつもの明るいマリアだったらまた違った解釈になっていただろうに……
そんなシリアスな連中を余所にユンユンがパニック中!
ホントこの娘はCANAANの良心・オアシスだよね♪(ぉ
カナンは全く手も足も言葉もでず、アルファルドの遣りたい放題言いたい放題ですね。
「大沢マリアもお前の所為で命を落とす……」
この言葉には、さすがに火事場の馬鹿力的に投げ飛ばすも余裕の着地。
激情のままナイフを振るうカナンに対し、冷静に動きを見切るアルファルド……
カナンだけでなくユンユンもマリアを助ける為に一生懸命なんだから見てあげて!(苦笑
絶賛自己嫌悪中のマリアさんは、ユンユンの脱出計画拒絶で難題を与えたようです(え
全く敵わないカナン絶体絶命!?
殺意の青い焔に包まれる一瞬の隙を窺がうが……
アルファルドにはお見通し!カナンを殺したいだなんて思ってない!
まだ自分がシャムにとっての“カナン”であった頃――
超人という種類の身体能力と才能が戦争に合致した稀有な存在は、己の無力さに絶望を与える者。
「お前は極限だ」
シャムにそう評されたアルファルドの寂しそうな表情が印象的ですね。
このとき既にシャムはカナンを育て始めていたということか…だからそんな話をしてしまったのか……
……ユンユン?!危ないよ!!
なにしてんの!マリアに何を言われたんだ!?(汗
カナンが放つ光はマリアにとってとても明るく照らしてくれるモノ。
でも…心の片隅に生まれる影は……どんどんマリアがネガティブになっていく!(汗
ここでハッキリとアルファルドの憎しみの対象が示される。
シャムが絶望と評した稀有なる才能。それはシャムの亡霊。過去からの縛鎖。
突然の衝撃で生まれた隙に抜け出したカナンを掠める銃弾。
マリアのお願いって…車両の切り離しだったのか……
よく聞き届けたなユンユン…つらかったろうに……
銃を突き付け合い身動きの取れないカナンとアルファルド。
自分の力不足を後悔しながらマリアは涙を流す……
「ごめんね…カナン……」
残り30秒もないし!どうする!どうなるよ!?
┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛
ファクトリーでの出来事が……
悲しみが…無力感が……
カナンとマリアの間にズレを生んでしまったようです……
互いに互いを掛け替えのない光だと思っているのにね。
カナンは、共感覚の過剰情報の中のシンプルな真実に目を向け始めたようです。
それは一時期共感覚を失い『心』の動きを感じたことで、気付き始めたことが今回の幻という形で現れたのだと思います。
同時に『心』の動きを知ったことで、罪悪感を生み出し、自分の心を傷つけ、身体の震えや恐怖に繋がり、死者の幻を誘発したのではないでしょうか……
アルファルドを前にした激情の中では『ありのままを見詰めろ』という教えも消し飛んでしまっているようですが(苦笑
マリアを失うという喪失感・恐怖心も『心』を知ったカナンにはシャムのとき以上のものかもしれません。
もしかしたら、共感覚との使い分けを自由にできたときカナンは最強になるのかもしれませんね。
マリアは、自己嫌悪を加速度的に増大させてアルファルドの術中に見事ハマってる感じがしてなりません。
力不足を感じるのもいい、自己嫌悪も別に構わない、それは自分の成長への糧にすればいい。
でもカナンが求めているモノは全く違う。ありのままの大沢マリアであるはずなのに……
自己完結で結論を出して、悲劇のヒロイン病に罹ってしまったように見えました(ぉ
とりあえず、リャンはアルファルドのことを見抜いていたんですね。
……やっぱり愛なんだよ愛!(ぉ
過去に囚われ、シャムに囚われ、『カナン』という名に囚われ……
本気のカナン――絶望を倒すことで全てから解放されるという感じなのでしょう。
しかし…今回の戦いでもアルファルドが本気を出していたようには見えないんですよね。
どこか余裕を持って、まるで何かを見極めるような感じがしたのですが…別に真の目的があるんじゃあるまいな!?(えー
『蛇』という組織についても、これではまるでアルファルドの私兵のような感じになってしまいます。
組織として、それなりの大義名分があると思うのですが…まさか構成員全員が「お姉さまあいしてるぅ!」じゃあるまいしなぁ(笑
このままだとカナンへの執着があまりに個人的過ぎるので、組織人としての活動理由をもう少し詳しく知りたいところ。
コレまでの描写だと単なる“ビジネス”で済んじゃいそうなので(え
次回の最終回サブタイ『キボウノチ』ですけど。
これまでの当て字を考慮すると『カナン』と読んだ方がいいのでしょうか?(笑
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